「少年野球、正直めんどくさい……」
そう感じて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
早朝の集合、週末はほぼ野球。
お茶当番や配車の調整、保護者同士の気遣い。
子どもは楽しそうにしているのに、親のほうが疲れてしまう。
そんな状況に、モヤモヤした気持ちを抱えながらも、なかなか周りには言えずにいる。
実は、そんな親御さんは決して少なくありません。
「自分の心が狭いだけなのかな」
「他の家庭はうまくやっているのに」
「子どものためだから我慢しなきゃいけない？」
そうやって自分を責めてしまう方も多いですが、
少年野球が“めんどくさい”と感じるのは、決しておかしなことではありません。
そもそも少年野球は、子どもがプレーする時間よりも、
親が関わる時間や負担のほうが多くなりがちです。
野球そのものが嫌なわけではなく、
「その周辺のあれこれ」が大変で、心が疲れてしまう。
このギャップこそが、「めんどくさい」と感じる一番の原因です。
そして厄介なのは、
この気持ちを表に出しづらい空気があること。
「子どもが頑張っているのに」
「やらせてもらっている立場だから」
そんな思いが重なり、親だけが無理をしてしまうケースも少なくありません。
この記事では、
なぜ少年野球が「めんどくさい」と感じられるのかを整理しながら、
同じように悩んできた親たちの考え方や、
気持ちが少し楽になったきっかけをまとめています。
無理に続けることが正解なのか。
環境を変えるという選択はアリなのか。
そもそも、どう向き合えばいいのか。
「我慢する」以外の選択肢があることを知るだけでも、気持ちは少し軽くなります。
少年野球との向き合い方に悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
少年野球が「めんどくさい」と感じる主な理由
少年野球を続ける中で、「正直しんどい」「もう少し楽だったらいいのに」と感じる瞬間は、一度や二度ではありません。
ここでは、多くの親が共通して感じやすい“めんどくささ”の正体を整理していきます。
親の負担が想像以上に多い
少年野球がめんどくさいと感じる一番の理由は、親の関与が想像以上に多いことです。
早朝からの集合、週末はほぼ丸一日グラウンド。
練習や試合がある日は、家族の予定はほぼ後回しになります。
さらに、お茶当番や配車、道具の準備、連絡事項の確認など、
「子どもが野球をしている時間＝親も動いている時間」になりがちです。
最初は「これくらいなら大丈夫」と思っていても、
それが毎週、毎月と続くことで、少しずつ負担が積み重なっていきます。
気づいたときには、「休みが全然ない」「正直きつい」と感じてしまうことも珍しくありません。
保護者同士・指導者との人間関係に気を使う
少年野球では、野球そのものよりも、人間関係がストレスになるという声も多く聞かれます。
保護者同士の距離感、暗黙のルール、発言の仕方。
指導者に対しても、「言いたいことがあっても言えない」「立場上、気を使う」場面が出てきます。
誰かが悪いわけではなくても、
常に気を配らなければならない環境は、想像以上に疲れるものです。
「野球は嫌いじゃないけど、関わる人間関係がしんどい」
そう感じてしまうと、めんどくささが一気に強くなります。
野球そのものより「周辺のこと」が大変
多くの親が感じているのが、
子どもは楽しそうなのに、親だけがつらいというギャップです。
子どもは試合や練習を楽しみにしている。
仲間と野球をすること自体は前向き。
それなのに、親の頭の中は
「明日は何時集合だっけ」
「配車どうしよう」
「今週も予定が潰れるな」
そんなことでいっぱいになってしまう。
この状態が続くと、
「野球＝負担」というイメージが強くなり、
気持ちの余裕がどんどん削られていきます。
「めんどくさい」と言いづらい空気がある
少年野球が厄介なのは、
「めんどくさい」と感じていること自体を口に出しづらい点です。
「子どもが頑張っているのに」
「やらせてもらっている立場なのに」
そんな気持ちから、
不満や違和感を自分の中に溜め込んでしまう親も少なくありません。
結果として、
本当は限界に近いのに無理を続けてしまい、
心身ともに疲れ切ってしまうケースもあります。
ここまで見てきたように、
少年野球が「めんどくさい」と感じる理由は、
決してわがままでも、甘えでもありません。
それでも少年野球を続けてよかったと思えた瞬間
正直なところ、少年野球を「めんどくさい」と感じる場面はたくさんあります。
それでも、「続けてきてよかったかもしれない」と思える瞬間があるのも事実です。
ここでは、多くの親が共通して感じやすい、前向きな変化について紹介します。
子どもの成長を実感できたとき
少年野球を通じて、親が一番強く感じるのは、技術以上の成長かもしれません。
まず、挨拶や返事が自然にできるようになったこと。
グラウンドに入るとき、指導者や仲間、相手チームにしっかり挨拶をする。
家ではなかなかできなかったことが、野球の場では当たり前のように身についていく。
その姿を見たとき、「あ、ちゃんと成長しているんだな」と感じる親も多いはずです。
また、継続する力が身についたことも大きな変化です。
暑い日も寒い日も、思うように結果が出ない日も、
それでも練習に通い続ける経験は、簡単に得られるものではありません。
「辞めたい」と言いながらも、なんとか踏みとどまった日々が、
少しずつ子どもの自信につながっていきます。
さらに、仲間との関係も見逃せません。
同じ目標に向かって練習し、勝って喜び、負けて悔しがる。
年齢や学校が違っても、野球を通じて築かれる関係は、
子どもにとって大切な居場所の一つになっていきます。
親自身の考え方が変わった
少年野球は、子どもだけでなく、親の価値観も少しずつ変えていきます。
最初のころは、
「ちゃんとやらなきゃ」
「迷惑をかけちゃいけない」
「全部きちんとこなさなきゃ」
と、つい完璧を求めてしまいがちです。
でも、続けていく中で、
「全部を完璧にやる必要はない」
「できないときがあっても大丈夫」
そう思えるようになったという親も少なくありません。
また、関わり方の距離感を覚えたことも、大きな変化です。
必要以上に口出ししない。
任せるところは任せる。
少し引いた位置から見守ることで、気持ちが楽になることもあります。
少年野球を通して、
「子どものために頑張る」から
「子どもを信じて見守る」へ。
その考え方の変化が、親自身を救ってくれる瞬間もあるのです。
少年野球が「めんどくさい」と感じたときの対処法
少年野球を続けていると、
「もう限界かもしれない」
「正直、しんどい」
そう感じる瞬間は誰にでもあります。
大切なのは、その気持ちを無視せず、どう向き合うかです。
ここでは、多くの親が実際に試して「少し楽になった」と感じた対処法を紹介します。
全部を真面目にやろうとしない
まず意識したいのは、すべてを完璧にこなそうとしないことです。
お茶当番、配車、応援、連絡対応。
「できる人がやる」「毎回全力で参加する」
そう思いすぎると、心も体も持ちません。
ときには手を抜いていい。
無理な日は断っていい。
誰かに頼っていい。
少年野球は長く続くものだからこそ、
最初から全力で走り続ける必要はありません。
続けるための“余白”を作ることも、大切な判断です。
「全部背負っている」と思い込まない
めんどくささを強く感じる原因の一つに、
「自分がやらなきゃ回らない」という思い込みがあります。
でも実際には、
少し関わり方を変えても、チームは意外と回ります。
誰か一人が完璧である必要はありません。
「できる範囲で関わる」
この意識を持つだけで、気持ちはかなり軽くなります。
子ども本人の気持ちを改めて確認する
親がしんどくなったときこそ、
一度立ち止まって、子ども本人の気持ちを確認してみてください。
・本当に野球を楽しめているか
・何が楽しくて、何がつらいのか
・続けたいのか、少し休みたいのか
親の負担が大きくなると、
「子どものために我慢している」状態になりがちですが、
実は子ども自身も、同じように悩んでいることがあります。
正解を出そうとせず、
話を聞くだけでも十分です。
環境を見直すという選択肢もある
少年野球には、今いるチームだけがすべてではありません。
・チームの方針が合わない
・親の関与が重すぎる
・生活リズムが崩れている
そう感じたら、
環境を変えることも立派な選択肢です。
クラブチーム、習い事型の野球、
あるいは一度距離を置くことも含めて、
「合う形」を探していいのです。
「辞めたら終わり」ではないと知る
一番大切なのは、
少年野球を辞めても、子どもの成長が止まるわけではない
という事実です。
野球の続け方は一つではありません。
少年野球を離れても、
別の形で野球に関わることもできますし、
他の経験がプラスになることもあります。
「続ける」か「辞める」かではなく、
「どう関わるか」を選び直す。
そう考えるだけで、気持ちはずっと楽になります。
それでも合わないと感じた場合の考え方
いろいろ工夫してみた。
関わり方を変えてみた。
気持ちの持ち方も見直してみた。
それでもなお、「やっぱり合わない」「このまま続けるのはつらい」
そう感じることも、決して珍しくありません。
ここで大切なのは、
「合わない＝失敗」ではないと知ることです。
少年野球は「合う・合わない」がはっきり分かれる
少年野球には、独特の文化や空気があります。
チームによって違いはあるものの、
・保護者の関与が多い
・週末の拘束時間が長い
・人間関係が密になりやすい
こうした特徴は、家庭の状況や価値観によって、
どうしても「合う・合わない」が出てきます。
それは、親の努力不足でも、忍耐力の問題でもありません。
単純に、ライフスタイルや考え方との相性の問題です。
辞める＝逃げ、ではない
「ここで辞めたら逃げになるのでは」
「子どもに悪い影響が出るのでは」
そんな不安を抱える親は多いですが、
少年野球を辞めたからといって、
子どもの成長が止まることはありません。
むしろ、無理を重ねて親が疲れ切ってしまうと、
家庭全体の雰囲気が重くなり、
結果的に子どもにも影響が出てしまうこともあります。
続けることだけが正解ではない。
やめる判断も、子どもを守る選択の一つです。
「今の形」を手放すだけで、野球を手放す必要はない
少年野球を辞める＝野球を完全にやめる、
と思われがちですが、実際はそうとは限りません。
・クラブチームに移る
・習い事型のスクールに通う
・少し休んでから再開する
・親の関与が少ない環境を選ぶ
野球との関わり方は、いくつもあります。
「今のチーム」が合わないだけで、
野球そのものが合わないとは限らないのです。
どんな選択をしても「間違い」にはならない
少年野球を続ける。
環境を変える。
一度離れる。
どれを選んでも、
それはその家庭が考え抜いた結果です。
「もっと頑張れたのでは」と後悔する必要も、
「周りと違う」と気にする必要もありません。
少年野球は、人生のほんの一部分。
親も子どもも、無理なく前を向ける選択こそが、
その家庭にとっての正解です。
